リンゴをふんだんに使ったデザートといえば、タルトタタンがすぐに思い浮かぶことでしょう。
キャラメリゼしたリンゴの上にタルト生地を流し込み、オーブンで焼き上げてひっくり返すだけの簡単な手順です。
しかし、いくつかのポイントを押さえないとうまく固まらず、リンゴがバラバラになってしまうこともあります。
今回は、タルトタタンが固まらない原因とその対策について詳しくご紹介します。
タルトタタンが固まらない原因
タルトタタンが固まらない理由は主に2つあります。
- リンゴのキャラメリゼが原因
- 生地の問題
このデザートは、基本的にリンゴのキャラメリゼとタルト生地の2つの要素から成り立っています。
したがって、どちらかに問題があると、タルトタタンはうまく固まりません。
リンゴのキャラメリゼについて
リンゴのキャラメリゼは、バターと砂糖を溶かして作り、薄切りにしたリンゴを加えて煮詰めます。
リンゴを薄く切ることが重要です。
リンゴが厚いと、固まらずに崩れやすくなります。
ですので、可能な限り薄く切るようにしましょう。
さらに、リンゴをしっかりと煮詰めることも必要です。
煮詰めが不十分だとリンゴから水分が出てしまい、タルトが固まらなくなる原因になります。
キャラメル色になるまでしっかりと煮詰めることがポイントです。
もしリンゴがまだ厚い場合は、もっと薄く切ってから再度煮詰めると良いでしょう。
生地について
生地の分量や混ざり具合も重要です。私の場合、生地の量が足りずにタルトが固まりませんでした。
リンゴ全体に行き渡る十分な量の生地を用意することが大切です。
生地がリンゴをしっかりと包み込まないと、固まらずに崩れてしまいます。
また、しっかりと焼けていないと固まらないこともあります。
表面が焼けているように見えても、中が焼けていなければ生焼けの状態で、固まらずにリンゴがバラバラになってしまいます。
竹串を刺して中までしっかりと焼けているか確認することが重要です。
リンゴの水分が多い場合の対処方法
タルトタタンがうまく固まらず、水っぽくなってしまう原因の一つに、リンゴからの水分が多すぎることがあります。
リンゴの種類によっては特に水分が多く、調理後に生地がびしゃびしゃになることがあります。
これを防ぐためには、リンゴをしっかりと煮詰めて、水分を完全に飛ばすことが重要です。
水分が多いリンゴを使う場合は特に、この手順を怠らずに行いましょう。
リンゴの煮詰めが不十分だと、完成後に固まらず、失敗の原因となります。
既に作ったタルトタタンを固める方法
もし、既に作ったタルトタタンが固まらなかった場合、どのように対処すればよいのでしょうか。
作り直すことが可能な場合は一からやり直すのが理想ですが、既に作成済みのものを固める方法もあります。
まず、生地が生焼けの場合は、オーブンで追加の焼き時間を設けると、中までしっかりと焼き固めることができます。
生地が不足しているためにリンゴが崩れてしまった場合は、崩れた部分のリンゴを別に食べるか、新たに生地を作って再度焼く方法が考えられます。
リンゴから水分が出てしまった場合の対処
リンゴから水分が多く出てしまい、タルトタタンが固まらない場合は、リンゴをさらに煮詰めて水分を飛ばす必要があります。
水分を飛ばした後で、再度型にリンゴを並べて生地を流し込み、オーブンで焼きます。
もし既に生地が固まってしまっている場合は、新たに生地を作り直すことが必要です。
最初に焼いた生地を再利用してもよいですし、生地が厚くなりすぎるのを避けたい場合は、既存の生地だけを食べるのも一つの手です。
サクサクに焼けた生地はそのままでも美味しくいただけます。
タルトタタンのレシピ
ホットケーキミックスを使用して手軽にタルト生地を作りましょう。
煮込みには少し時間が必要ですが、作業はとてもシンプルです。
◯材料
<フィリング>
- りんご:6個
- 砂糖:120g
- 無塩バター:50g
- 水:大さじ1.5
<タルト生地>
- ホットケーキミックス:100g
- 無塩バター:50g
◯調理方法
- りんごを皮を剥いて四つ割に切り、フィリングを作ります。
- 砂糖と水を鍋に入れて中火にかけ、色が変わるまで加熱します。
- カラメル色になったら火から下ろし、バターを加えて溶かします。
- バターが溶けたら、切ったりんごを入れて砂糖とよく絡めます。
- 弱火で落とし蓋をし、1時間ゆっくりと煮込みます。時々、優しくかき混ぜながら煮ます。
- タルト生地を作ります。冷たいバターを細かく切り、ホットケーキミックスと手で混ぜ合わせます。
- 生地が一つにまとまったら、約5mmの厚さに伸ばし、型に合わせて形を整えます。
- りんごが準備できたら、型にしっかりと敷き詰め、生地をかぶせて数箇所に切れ目を入れます。
- オーブンを180度に予熱し、30〜40分焼きます。
- オーブンから取り出し、粗熱が取れたら、冷蔵庫で一日冷やして完成です。
紅玉りんごを使用するのがおすすめですが、フジりんごを使う場合は、少しのレモン汁を加えると良いでしょう。
まとめ
タルトタタンを成功させるためには、リンゴの水分をしっかりと飛ばすことが重要です。
特に水分が多い種類のリンゴを使用する場合は、煮詰める工程を丁寧に行うことで、完成品が水っぽくなるのを防ぎます。
また、すでに作ったタルトタタンが固まらなかった場合でも、追加で焼く、リンゴを再度煮詰める、新たに生地を作り直すなどの方法で対応可能です。
これらの対処方法を知っておくことで、タルトタタン作りの失敗を減らし、美味しいデザートを楽しむことができます。