季節のフルーツで作るジャムは格別の味わいがあります。
この記事では、自家製ジャムを長持ちさせるために必要な瓶の煮沸と密閉方法について詳しく説明します。
ジャム瓶を選ぶ際のポイント
ジャムを保存する際には、しっかりと密閉できる瓶を選ぶことが大切です。
「ジャム瓶」「密閉可能」と表示された瓶が最適です。
100円ショップで瓶を選ぶ時は、パッキンの有無や注意書きをしっかり確認し、瓶が「完全密封可能」であることを確かめてから購入してください。
瓶の煮沸消毒の重要性
ジャムを安全に長期保存するためには、使用する瓶を煮沸消毒することが必須です。
ジャムを詰める直前に瓶を煮沸するタイミングを計画し、熱いうちに(50℃以上の温度で)ジャムを瓶に詰めるようにしましょう。
瓶の煮沸消毒の手順
まず、瓶を中性洗剤で丁寧に洗います。
次に、瓶が完全に水に浸かるよう大きな鍋に瓶を置き、その後水を加えます。
瓶を先に入れないと、熱湯で瓶が割れる可能性があるためです。
強火で水を沸騰させた後、さらに5分以上煮沸し続けます。
瓶を鍋から取り出す時は、菜箸やトングを使って火傷をしないように注意し、取り出した瓶は乾いた布巾の上に置いて自然に乾燥させます。
瓶が冷めて50℃以下になる前に、ジャムを詰めることが重要です。
詳しい詰め方は後ほど説明します。
注意点として、瓶を拭く時は食器用の布を使わずに自然乾燥させることが望ましいです。
また、瓶を取り出す際には瓶用トングがあると便利です。
キャップの効率的な煮沸方法
キャップを消毒するには、まず80℃から90℃のお湯を沸かします。
そのお湯にキャップを5秒間浸すことで、細菌を効果的に除去できます。
浸した後は、キャップを乾いた布巾の上に置き、自然に乾燥させてください。
- 瓶とキャップは別々に煮沸しましょう。
キャップは短時間の煮沸で十分ですが、長時間加熱すると錆やパッキンが損傷する恐れがあります。
- ジャムを瓶に詰める直前にキャップを煮沸消毒すると、瓶が密閉しやすくなります。
ジャムの瓶詰めと確実な密封手順
ジャムの完成が近づいたら、瓶を煮沸して準備を整えます。
ジャムの温度が90℃以上、瓶の温度が50℃以上の状態で、ジャムを瓶に充填します。
ジャムの量は瓶の約90%までにして、瓶の口まで一杯に詰めすぎないように注意しましょう。
それから、キャップを閉めて約1分待ちます。
この間に内圧が上昇しますが、キャップは適切な力加減で閉めてください。
過度に締めすぎたり、緩すぎたりすると問題が生じることがあります。
一瞬キャップを緩めると「シュッ」と音がし、その直後に再びキャップをしっかりと締め直します。
これにより内圧が調整され、瓶が冷えるにつれて密閉が完成します。
長期保存を目的とする場合は、瓶を再度煮沸消毒します。
瓶を熱湯の中で20分以上加熱し、キャップが湯に浸からないよう注意しましょう。
その後、瓶を取り出して室温で冷まします。
- ジャムと瓶が十分に熱い状態で詰めることで、密閉がスムーズに行えます。冷えてしまうと密封が困難になるため注意が必要です。
- 内圧を逃がす際には、キャップを急に開けすぎないようにしてください。冷たい空気が入ると密封がうまくいかなくなる可能性があります。
- 長期保存を考慮する場合は、必ず煮沸消毒を行ってください。
逆さまにする密閉法は本当に効果がないのか?
一般に信じられている「瓶を逆さにして空気を抜く」という方法も、実は誤りであるとの情報があります。
実際には、ジャムが熱いうちに瓶に詰め、内圧を「シュッ」と音がするまで逃がすことが、空気を効果的に抜くためには必要です。
これらの点を念頭に置いて実践することが大切です。
まとめ
以上、ジャム瓶の煮沸消毒と正しい密閉方法についてご紹介しました。
正確な技術を身に付けることで、手作りジャムを長持ちさせ、風味を保つことができるでしょう。